海外に住む相続人の代理人として遺産分割協議を行った事例

分類相続・遺産分割
業務の内容故人の遺産調査、遺産分割協議
ご依頼者の立場故人の子
相続人弟(ご依頼者)、兄
担当弁護士加藤貴紀

ご相談内容

兄からの一方的な連絡

山本様(仮名・弟)は、父が亡くなったことを機に、兄との間で遺産分割をどのように進めればよいかわからず、お悩みを抱えて、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

山本様は、現在海外に在住しており、日本に戻る機会がなかなか取れない状況でした。

父の相続財産には、自宅不動産・預貯金・株式などが含まれており、その総額は相応のものでしたが、兄からは「こちらで全部手続きをするから、印鑑証明書と署名をしてほしい」と言われるのみで、具体的な財産の内容や分割の内訳について何も説明がない状況が続いていました。

納得できる解決を目指して弁護士に依頼

山本様は、このまま兄の言いなりになってよいのか、自分が受け取るべき遺産がきちんと確保されるのかという点に強い不安を感じていました。

また、山本様は海外在住であることから、「自分は日本の手続きに関与できないのではないか」「遠くにいると不利になるのではないか」という不安も抱えていました。

当事務所では、山本様の状況を丁寧にヒアリングした結果、まず相続財産の全体像を調査・把握したうえで、山本様の代理人として兄(相手方)との遺産分割協議に臨むことを提案しました。

海外在住であっても弁護士が代理人となることで、①山本様本人が帰国しなくても協議を進められること、②法定相続分を踏まえた適正な分割を実現できることをご説明し、ご依頼をお受けすることになりました。

ご依頼後の対応

事前に聞いていた内容より遺産が多いことが判明

ご依頼後、当事務所はまず相続財産の調査に着手しました。

預貯金については各金融機関に照会を行い、不動産については登記簿謄本や固定資産評価証明書を取得して評価額を確認しました。また、株式についても証券会社への照会を通じて保有状況と評価額を把握しました。

その結果、兄が山本様に提示していた財産の内容よりも、実際の相続財産の総額がかなり大きいことが判明しました。

交渉により法定相続分を確保

財産の全体像が明らかになった段階で、当事務所は相手方(兄)に対して受任通知を送付し、代理人として交渉を開始しました。

兄側は当初、自宅不動産を自分が取得する代わりに預貯金と株式を弟に渡すという内容を主張していましたが、その評価方法が山本様にとって不利なものでした。

当事務所は不動産の適正な時価評価を求めたうえで、各財産の価値を公平に算定し直し、山本様が法定相続分に相当する財産を確保できるよう粘り強く交渉を続けました。

交渉の結果、山本様の法定相続分をしっかりと確保した内容で合意に至り、遺産分割協議書を作成しました。

帰国することなく手続き完了

遺産分割協議書などの署名・押印については、山本様が海外から手続きできるよう在外公館(日本大使館)でのサイン証明・在留証明の取得方法をご案内し、必要書類を整えて無事に手続きを完了させることができました。

山本様は一度も帰国することなく、適正な遺産を受け取ることができました。

解決のポイント

ポイント① 相続財産の徹底した調査

本件では、相手方から提示されていた財産の内容が実際の相続財産の全体像と異なっていたことが、調査によって明らかになりました。

遺産分割協議において、財産を正確に把握することは適正な分割を実現するための大前提です。しかし、相手方が主導して手続きを進めている場合、知らず知らずのうちに不利な条件を押しつけられているケースは珍しくありません。

弁護士に依頼することで、預貯金・不動産・有価証券など各種財産を網羅的に調査し、相続財産の全容を正確に把握することができます。財産の把握なくして公平な分割はあり得ないため、早期に専門家へ相談することが大切です。

ポイント② 海外在住でも弁護士への委任により円滑な手続きが可能

海外に在住している相続人の方は、「日本の相続手続きに自分は関われないのではないか」と思い込んでしまうケースが見受けられますが、実際にはそのようなことはありません。

弁護士に委任すれば、本人に代わって代理人として遺産分割協議を進めることができます。また、海外在住者の署名・押印が必要な場面では、現地の日本大使館や領事館で発行されるサイン証明・在留証明が印鑑証明書の代わりとして利用できます。

本件のように、山本様が一度も帰国せずに手続きを完了できた事例もございます。海外在住であることを理由に不利な立場に置かれることのないよう、早めに弁護士へご相談いただくことをおすすめします。

海外在住で相続手続きにお困りの方、遺産分割協議で相手方と意見が折り合わない方は、ぜひ一度当事務所へお気軽にご相談ください。

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