会ったことのない異母兄弟との間で有利な内容の遺産分割協議を成立させた事例

分類相続・遺産分割
業務の内容相続人調査・遺産分割協議
ご依頼者の立場故人の子
相続人ご依頼者、ご依頼者の異母兄弟1名
担当弁護士加藤貴紀

ご相談内容

山田様(仮名)は、故人と生前同居して生活をしていました。

故人の生前、山田様には母親の違う兄弟がいることを聞かされていました。そのため、遺言を作成して遺産の承継を相談していたところですが、結局遺言を作成する前に故人が亡くなってしまいました。

山田様は故人が亡くなった後に相続の手続きをしようと考えたのですが、異母兄弟のBさんの住所や連絡先を知らなかったため、どのように手続きを進めればよいのか悩んでしまいました。

また、生前故人は、長年同居して身の回りの世話を行っていた山田様に対して多くの遺産を取得してもらうことを希望していたので、山田様としても故人の意向を反映した遺産分割協議を行いたいと考えていました。

そこで、Bさんの所在調査や交渉を依頼したいと思い当事務所にご相談されました。

ご依頼後の対応

まずは、当事務所で故人の相続人の調査を行いました。

具体的には、故人の本籍を参考にして出生から死亡するまでの間の戸籍を取り寄せ、Bさんの本籍を確認しました。その後、Bさんの戸籍も調査した上、戸籍の附票を取得して現住所を特定しました。

Bさんの住所が判明した後、弁護士からBさん宛てに書面を送付しました。書面の内容は、主に以下の3点です。

  1. 故人が亡くなったこと
  2. 故人の相続人が山田様とBさんであること
  3. 遺産分割協議の手続きに協力してほしいこと

山田様は、生前故人と同居をして長期間にわたって生活の支援をしてきたこともあり、できれば法定相続分よりも多く遺産を取得することを希望していました。

そのため、弁護士からBさんに山田様の希望を丁寧に伝えたところ、最終的にBさんは山田様の希望通りの遺産分割に応じていただくことができました。

解決のポイント

本件のポイントは以下の2点です。

  1. 相続人の範囲や住所確認
  2. 相続人との交渉

① 相続人の範囲や住所確認

故人が亡くなって相続手続きをするときに、相続人が誰なのかはっきりしなかったり、相続人の住所や連絡先がわからないということはよくあります。

遺産分割協議を行うためには相続人全員の意見を反映させた協議書に相続人全員で押印する必要があるため、相続人の範囲や連絡先を把握することは最も重要になります。

他の相続人の現在の住所を知らなくても、故人の戸籍を遡ることで他の戸籍を取得することができます。そのうえで戸籍の附票を取得すれば他の相続人の現住所を確認することができる可能性が高いです。

相続人であれば故人の戸籍などを取得することはできますが、専門家である弁護士に依頼することで、手続きをスムーズに進めることが可能になります。

② 相続人との交渉

遺産分割協議を行うためには、他の相続人の意向を反映した遺産分割協議書に相続人全員で署名押印をする必要があります。

そこで、遺産分割協議の依頼を受けた際、他の相続人の住所を特定した上でまずは意向確認の通知を送ることが多いです。

故人と生前疎遠になっている相続人であっても、原則は遺産を法定相続分取得する権利があります。しかし、相続人全員の同意があれば法定相続分と異なる割合で分割することもできます。

そこで、本件のように疎遠になっている相続人に対して意向の確認を行うときには、生前の故人とのかかわり合いを詳細に伝えたうえで、法定相続分と異なる割合での分割方法を提案することが多いです。

第三者の立場で他の相続人と協議を行うことで、冷静な話し合いをすることが可能になります。

そのため、本件のように疎遠になっている相続人との間で遺産分割協議を行うときは、弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

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